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みんなの「演劇」ブログ


ミュージカル『レ・ミゼラブル』 〜里アンナさん出演〜

2013/04/26 14:06
帝国劇場 ミュージカル『レ・ミゼラブル』。

4年以上前から応援している歌手・里アンナさんがファンティーヌ役で出演しています。
幸いなことに、25日のプレビュー公演を鑑賞することができました。

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映画の『レミゼ』とシンクロさせた訳でもないのでしょうが、ジャンバルジャンがガレー船で苦役を強いられる場面から始まった舞台。
映画よりもさらに展開が早い感覚で、あっという間に司教様と出会い、ジャンバルジャンが回心。
その後すぐ、アンナさん演じるファンティーヌが舞台の中心に登場しました。


ファンティーヌは運命に翻弄される薄幸の女性。
軽薄な男に騙され、未婚の母として娘コゼットを出産。そのコゼットをティナルディエ夫婦に預け、「マドレーヌ氏」となっていたジャンバルジャンの工場で働くのですが、腹黒いティナルディエは「コゼットが病気だ」などと嘘を言ってたびたびファンティーヌから金を詐取。ささいなきっかけから工場も解雇された彼女は、騙されているとも知らず、コゼットのためと信じて金を作るため、髪の毛を売り、歯を売り、最後には身体を売るようになります。
原作ではこの経緯をかなり長い文章で説明しているのですが、映画でも舞台でも、そんなファンティーヌの悲しみを歌で表現しています。
映画の『レミゼ』での、名優アン・ハサウェイの歌はご記憶の方も多いと思います。
舞台の方では、この歌が歌われています。

http://www.youtube.com/watch?v=CdOXvgsIbWo

今公演でのファンティーヌ役はアンナさん・知念里奈さん・和音美桜さんのトリプルキャストですが、この映像で歌っているのはアンナさんです。


帝国劇場の大舞台。
工場での大勢のシーンの後、他の役者さんはみんな退場し、アンナさんだけが舞台に残ります。1500人の観衆の前で、複雑な事情を抱える女の想いを、1人で、わずか1曲で伝えなければなりません。アンナさんは歌手としてはキャリアがありますが、ミュージカル出演は全く初めて。
「どうなるかなぁ〜〜」と内心ハラハラしながら見ていたのですが…。
そんな心配は必要ありませんでした。
舞台では、かつては希望に満ちあふれていたのに、人の悪意に次々と弄ばれ、どん底に身を落とさざるを得なかった「ファンティーヌ」が、その悲哀を切々と歌い上げていました。悲哀、といっても泣き崩れる訳ではなく、凜とした歌声で、聴く者の心の壁を突き破る強さを兼ね備えていました。
原作でヴィクトル・ユゴーが何章も費やして表現し、映画ではアン・ハサウェイが歌ったファンティーヌの想いを、アンナさんの「ファンティーヌ」は観客に直接、語りかけてきました。独唱が終わった後、会場は拍手の渦でした。


さて、物語はこの後、ファンティーヌは事情を知ったジャンバルジャンに助けられるものの身体は回復せず病死、ジャンバルジャン自身も「マドレーヌ氏」からジャンバルジャンに戻り、ファンティーヌの想いを受け継ぐ形でコゼットを引き取って育てるものの、やがて時代は激動期に…、と展開していきます。
舞台は映画以上に時間が限られていて、展開が非常に早く、ストーリーを全く知らないとちょっとキツイかな、という気もしました。それでも、それぞれのキャストの好演と巧みな演出、そして映像も駆使した舞台装置によって、『レ・ミゼラブル』の世界が存分に表現されていました。元々複雑な話ですから、何がどうなって、ということは伝わりにくかったかもしれませんが、それぞれの登場人物の生き様は伝わってきました。

アンナさん以外では、エポニーヌ役の平野綾さんの好演が光りました。マリウスに恋しながら結局コゼットとの仲を取り持つという、とてもティナルディエ夫婦の娘とは思えない行動をするエポニーヌ。その存在感が、舞台の後半で、一際大きく感じました。

原作ではどうにも共感できなかったジャベルやアンジョルラスも、それぞれ川口竜也さん、上原理生さんの好演により、共感はしないまでも、その生き方を認めることができました。

ジャンバルジャンを演じた吉原光夫さんの演技は圧巻でした。数奇な人生を強靱な気力と体力で乗り越えてきた彼ですが、コゼットをマリウスと結婚させてしまうと別人のように老いさらばえ、最後はファンティーヌに迎えられて昇天します。
憎しみに燃えた元徒刑囚、温厚な市長、追われる身ながらコゼットを守り育てる父親、マリウスをバリケードの中から救い出す超人的な力持ち、そして自らの役割を果たした老人と、到底同一人物とは思えない変化を遂げるジャンバルジャンを、吉原さんは、その変化に応じながらも、一本のしっかりした軸を持って演じておられたように感じました。

原作でも映画でも、ジャンバルジャンが昇天するラストシーンは心に迫るものがあったのですが、舞台もそれに勝るとも劣らないものがありました。アンナさんを応援するために行った舞台でしたが、素直に感動しました。


終演後、アンナさんのご厚意により、楽屋でご挨拶することができました。
里アンナさんは奄美大島出身の歌手。3歳で奄美島唄(民謡)を始め、数々のコンクールで優勝。あの元ちとせさんをして、「あの子が歌い出すと手も足も出ない」と言わしめるほどの力を示します。18歳で東京に移り、ポップス歌手として活動。初期の頃は完全にポップス1本でしたが、次第に奄美の言葉で歌詞を書いたり、島唄を弾き語りで歌ったりと、故郷・奄美の要素を取り入れていきます。
昨年までは都内を中心に小規模なライブを行っていましたが、その歌唱力が認められて『レ・ミゼラブル』ファンティーヌ役に抜擢、現在に至っています。
http://ingel.jp/satoanna/ (里アンナさん公式サイト)

楽屋に伺うと、よくライブで見ていたのと同じ、いかにも南国育ちな、快活で屈託のないアンナさんがそこにいらっしゃいました。
「素に戻ってますね〜」と言うと、「もう『ファンティーヌ』じゃないですから」と笑っておられました。
そういう時間も必要なのでしょうね。o(^▽^)o

歌手としての経験は長く、海外公演など大舞台にも出たことのあるアンナさんですが、ミュージカルは初挑戦、演技の経験は全くなかったことから、稽古ではずいぶん葛藤があったそうです。公演が始まってからも、それは続くことになると思います。
しかしそうやって葛藤しながら、「アンナファンティーヌ」はより一層迫真のものとなっていくのだと思っています。
今回はプレビュー公演でしたが、本公演でもう一度見たいと思える舞台でした。


ミュージカル『レ・ミゼラブル』は東京の帝国劇場で7月10日まで、この後8月に福岡、9月に大阪、10月には名古屋と続きます。ただ東京公演は、現時点でかなり席が埋まってきているようです。
原作を読んだことがあるという方、映画でご覧になった方、ミュージカルがお好きな方、ぜひオススメです。チケットのお申し込みはお早めに!!
http://www.tohostage.com/lesmiserables/index.html (ミュージカル『レ・ミゼラブル』公式サイト)

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ミュージカルバラエティ「稲ムラの火」

2012/08/30 17:46
タイムリーな公演でした。

ミュージカル劇団「新生ふるきゃら」公演、「稲ムラの火」。

江戸末期の安政元年(1854年)、紀州広村(現・和歌山県広川町)を大地震と大津波が襲いました。江戸と銚子で醤油醸造業を営んでいた濱口梧陵(ハマグチ ゴリョウ・1820〜1885)は、たまたま出身地である広村に帰っていた時にこの災害に遭遇。夜間、津波の襲来を予測した梧陵は、自分の田にあった稲むら(収穫後の稲束を積み重ねたもの)に火を放ち、それを道しるべにして多くの人を高台に導いて救いました。その後、紀州藩からの支援が望めない中、梧陵は私財をなげうって小屋の建設や農具・漁具の配布にあたり、また津波の再来に備えて堤防を築き、村の復興に大きく貢献しました。
梧陵たちが築いた堤防は、昭和21年の南海地震津波の際に多くの命を救い、今も広川町に現存しています。

この実話をミュージカルバラエティにしたのが、今回の公演です。

公演は2部制。1部はこの「稲ムラの火」。2部はこれまで「ふるきゃら」が上演してきたミュージカルの中から、「水」にちなんだ曲を選んで歌いました。題して「ふるきゃらのマジメなコンサート」。
人間の生活にもちろん欠かせない水。その水は山から海へと循環し、生態系を形成する。しかし時として水は津波となり、豪雨ともなって恐ろしい勢いで襲いかかることもある。その猛威の前に人間は無力で、大切な人や物もあっけなく流されてしまう。それでも人は元気を取り戻し、流された橋を架け直すことができる。


「あの日」からもう1年半近く。土台だけ残った建物、内陸深くまで打ち上げられた大型船、嘆き悲しむ人々、といった報道はすっかり影を潜め、直接の後背地である関東の人間すら、何となく「もう被災地は大丈夫なんじゃないか」という気分になりつつあります。しかし大変なのはこれからです。瓦礫の街にいまだ灯火は戻ってきておらず、それどころか立ち入ることもままならず先の見えない地域も厳然と残っています。


1部・2部を通して、災害とそれに立ち向かう人間の姿を描いた「新生ふるきゃら」公演。今こそ見てほしい公演です。

今後の公演などについては、コチラの「新生ふるきゃら」サイトをご覧下さい。
「稲ムラの火」以外の演目もあります。
http://www.furucara.com/
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福島県南会津「息吹〜南山義民喜四郎伝」越谷公演

2012/08/13 22:30
『わしは今、一点の曇りもなく、微塵も後悔などしてはおらぬ。

この地で生まれ、この地で過ごし、この地で果てる。それが我らの、ささやかな望みじゃ。
家族を愛し、仲間を信じ、このふるさとで栄える。そんな当たり前の夢をかなえることも出来ぬ世など、あってはならぬ。

南山に生きる、南会津の民よ。たとえこの身は朽ち果てようとも、我らが想いを忘れてはくれるな。

泣くな、泣くな村の民よ。
この先何が起ころうとも、我らの魂は、時をかける息吹となって、いつでも、どんな時でも、この福島に、新しい風を吹かせてくれよう。
今何をなすべきか、魂の声を聞け。天の声を聞け。
我らが道は、我らの意志で、切り開くのじゃ。』

処刑される直前の、義民・喜四郎の台詞です。


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「息吹〜南山義民喜四郎伝」、南会津の子供たちが演じる舞台、12日、越谷で再演されました。
時は今から300年ほど前、1720(享保5)年。江戸時代中期、将軍徳川吉宗の頃。南山御蔵入領(現在の南会津)は幕府直轄領でしたが、幕府財政悪化の影響で年貢取り立ては厳しさを増し、農民たちは「座して死を待つ」状態に追い込まれていました。このため農民の代表者が江戸に赴き、幕府に直接その窮状を訴えます。この直訴というやり方は当時「御法度」であり、結局代表者6名は斬首、獄門とされてしまいます。(この他、江戸で牢死した者も9名。)
しかし農民たちの要求は幕府も全く無視することはできず、南山を幕府直轄領から会津藩への預け支配に切り替えることで、その訴えを認めました。処刑された喜四郎ら6名は、「義民」として南会津の人々の間に語り継がれることとなります。

この「南山御蔵入騒動」という実際にあった事件をもとに創られたのが「息吹〜南山義民喜四郎伝」です。


主人公の喜四郎は、高潔で意志の強い男ですが、平凡な若い農民でした。妻との間に娘があり、家族を心から愛していました。その親友でやはり「義民」となる儀右衛門も同様で、息子が生まれ、その成長を楽しみにしていました。
しかし幕府から派遣された代官の苛政はひどくなるばかり。このままでは南山の多くの農民が犠牲になってしまうと危機感をつのらせた喜四郎は、御法度と知りつつ、その身を捨てて、代表者に加わり幕府に直訴することを決意します。
喜四郎たちが幕府と交渉している間に、代官所は地元に残った農民たちに激しい切り崩しを行います。地元との連絡のため南会津に戻った喜四郎は、その地で逮捕され処刑されることとなります。その時の言葉が、冒頭のものです。

台詞の中に「福島」という言葉があるのは確かに不自然ではあります。江戸時代にはそもそも「福島県」という概念はあり得ません。
しかしその不自然な「福島」という一言を入れることで、この長い台詞全体が、江戸時代の義民の最期の言葉というだけでなく、生々しく現代に(というよりまさに現在に)あてはまる言葉となってきます。
「今何をなすべきか、魂の声を聞け。」

(なおこの台詞は、会場で購入した今年3月25日の沖縄公演DVDからおこしました。越谷公演での喜四郎の台詞もこれと大差なかったと記憶しています。特に「福島」の一言ははっきり聞き取れました。)


驚いたのはこの舞台、前日に会ったばかりの子供たちが演じていたことです。
「チーム息吹」という、南会津の小学生から高校生までの子供たちを中心にするのですが、特別出演として北海道恵庭市の中高生、大阪府狭山市の小学生のグループが参加、他に会津の和太鼓保存会の高校生3名、福島から避難して沖縄に在住している中学生が1名加わっています。もちろん、それぞれの場所で練習を積み連絡も取り合っていたのでしょうが、一堂に会したのは公演前日だったそうです。

舞台は「現代版組踊」という、いってみれば沖縄版ミュージカルです。沖縄の伝統芸能「組踊」を、演出家の平田大一さんが現代風にアレンジしたもので、当初は沖縄で演じられていましたが、現在は福島県でも演じられています。
いわばミュージカルですから、全体の息が合わないと成り立たないのですが、大人の劇団さながらの観る者を引き込む舞台でした。被災地の子供たちが演じるチャリティ公演ということはしばらく忘れて、真剣に観ていました。
時々、シーンの合間などに「全国各地がら参加しているとパンフに書いてあったけれど、合同練習は大変だったろうな」と思っていましたので、最後に事務局の方(?)が「昨日会ったばかり」と言われた時には信じられない思いでした。(正直、今でも信じられません。)

「昨日会ったばかりの子供たちが、これだけの舞台を作り上げるのです。我々大人にも、もっとできることがあるのではないでしょうか。」

事務局の方の言葉が、喜四郎の台詞とともに、耳に残っています。


「息吹〜南山義民喜四郎伝」は、次回、11月24日(土)、南会津で公演されるそうです。詳細は未定とのことですが、後日コチラのホームページで発表されるそうです。
http://www.minamiaizu.jp/ibuki.html

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福島県南会津『息吹〜南山義民喜四郎伝』再上演。

2012/08/05 15:51
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南会津から、福島の元気が今年も届きます。

高校生から小学生までの子供たちが演ずる舞台です。
昨年に引き続き、今年も越谷で上演されることになりました。

8月12日(日)
昼の部 12:00開場・13:00開演
夜の部 17:00開場・18:00開演

詳しくはコチラ。
http://www.minamiaizu.jp/ibuki.html (公式サイト)

昨年、満場の拍手を浴び主役の子が泣いてしまって、しばらく挨拶できなかった光景が思い出されます。

お近くの方は、ぜひ。
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福島の魂 〜「息吹 南山義民・喜四郎伝」越谷チャリティ公演1日目〜

2011/08/23 00:38
その場に行って、受け止めてください。
福島の、誇り高い魂を。
計り知れない底力を。


「息吹 南山(ミナミヤマ)義民・喜四郎伝」。福島県・南会津の高校生から小学生までの子供達が、演出家・平田大一さんの指導のもと、沖縄の伝統芸能を現代風にアレンジした「現代版組踊」で、会津に伝わる義民の物語をミュージカル風に演じた舞台です。


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正直に言って、ドラマの展開については不満がたくさんあります。ここで詳しく書くとネタバレになるので避けますが、各登場人物の描き方に、どうにも受け入れがたい所が多々あったことは否めません。おそらくそう感じられるのは私だけではないでしょう。

にもかかわらず、舞台に立った子供達は、村民の困窮を救うため一身を賭して江戸幕府に立ち向かった義民達の魂を、見事に伝えてくれました。そしてその魂を受け継ぐ福島の人々の力を、受け止めきれないほどに感じさせてくれました。

ですから、自信を持って言えます。お時間さえ許すなら、この舞台、是非とも見てください。最後まで見てください。
必ず、胸に迫るものがあるはずです。


ただ、何分子供達の舞台なので、公演は限られています。

8月23日(火)
会場:越谷サンシティ 小ホール
昼の部:開場12:00 開演13:00
夜の部:開場17:00 開演18:00
料金:当日 3500円・全席自由。
※夜の部はチケット完売。キャンセル待ち。

9月23日(金・祝)
会場:南会津町 御蔵入交流館
昼の部:開場13:00 開演13:30
夜の部:開場17:30 開演18:00
料金:S席 大人 2500円、高校生以下 2000円
   A席 大人 2000円、高校生以下 1500円
※当日券は各席ともプラス500円。

詳しくはコチラをご覧下さい。
http://www.minamiaizu.jp/ibuki.html (現代版組踊「息吹 南山義民・喜四郎伝」サイト)
※お問い合わせ電話番号もサイト内に掲載されています。


主人公の喜四郎はじめとする義民たちは、違法と知りつつ村民の困窮を幕府に直訴するという行動を起こし、そのために大切な家族との絆をも断ち切ります。結果的に幕府も彼らの要求を間接的ながら受け入れるのですが、彼ら自身はそのことを知らずに、重罪人として処刑されてしまいます。
そんな彼らを支えたものは何だったのか。私には、人としての「誇り」ではなかったかと思えます。そう感じさせるものが、この舞台にはありました。命も、家族も、生活も大切だけれど、人として大切なものは決してそれだけじゃない。色々考えさせられます。


一度自分の目で確かめてから人にお勧めしたかったので、結果的に「いくらなんでも急すぎて行けないよ」というお知らせになってしまったことは申し訳ありません。でも、「息吹 南山義民・喜四郎伝」公演は上に書いただけで終わるわけではありません。これからもきっと、続いていくでしょう。
どうか、「息吹 南山義民・喜四郎伝」という字面だけでも覚えていてください。そして、もしご都合がつく公演がありましたら、是非ご覧になってください。
今だからこそ、見る価値のある舞台です。

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ミュージカル「レッツ!ショー」

2010/01/31 23:33
「レッツ!ショー」とは、劇団「ふるさときゃらばん」と「ミュージカル体験塾」のコラボによるバラエティミュージカルです。
「体験塾」にずっと参加されていた気象予報士の橋詰尚子さんは、以前NHKの「おはよう日本」でキャスターを務められていて、その頃から私はファンでした。今回も出演されるというので観に行きました。

舞台は2部に分かれたオムニバス形式。第1部は人と自然との関係をテーマとした曲が主体でした。「海と山とは兄弟さ」という曲で、山から海に運ばれる栄養素が海の生態系を支えていることを歌いつつ、漁師の衣装や大漁旗で力強く演じられていたのが印象に残りました。
第2部は、前半は「サラリーマンネオ」のような感じ、後半は一変して「マゼラン」の物語でした。前半の「ある日会社が遠くなる」では、一途に会社に尽くしてきたサラリーマンがリストラになった時の心情が歌われ、「愛社精神」なるものをたぶん一度も持ったことがない私にもその思いが伝わる気がしました。
「マゼラン」、私は初めてですが、「ふるさときゃらばん」ではおなじみなのだそうです。マゼランがスペイン国王の援助を得て艦隊を組織、パタゴニア(現在でも難所)を航行してマゼラン海峡を発見、西回りで太平洋に到達し、最終的に「地球が丸い」ことを実証した過程をミュージカルに仕立てた作品です。
実際のマゼランは先住民と何度も戦闘を繰り返し、自身もフィリピンで戦死しています。また「地球が丸い」とわかったことによって結果的にもたらされた数々の悲劇を考えれば、単純に、マゼランという人物を評価することはできません。
ただこのミュージカルを見る限り、考えても考えても絶望と不安しか見えてこない、「閉塞」といわれて久しいこの時代、勇気を持って未知のことに挑戦することで、新たな「太平洋」が見えてくるかもしれない、と感じさせてくれました。ミュージカルの不思議な力です。

実際、誰かが「マゼラン」にならなければ、「不安と絶望」→「守り・萎縮」→「さらに不安と絶望」というスパイラルは止まらないかもしれません。

ちなみに橋詰さんの出番は全部で7回ありましたが、この「マゼラン」、最初のうちは江戸時代の義太夫風に演じられていて、その語りとして見せ場を作っていました。キャスターや司会として場数を踏まれている橋詰さんの力が存分に発揮されていました。(ブログによれば徹夜明けだったとのこと、お疲れ様でした。)

終演後、今回は橋詰さん本人に御挨拶することができました。これまではブログにたまにコメントするだけで、初対面だったにもかかわらず、まるで昔からの友達のように満面の笑みで挨拶を返して頂きました。何だか、太陽みたいな人だ、と感じました。
ミュージカルもそうですが、橋詰さん自身にも何か不思議な力があるようです。色々あるけど、とにかくできるだけのことはやってみよう、という気にさせてもらった公演でした。

橋詰尚子さんのブログはコチラ。
http://hisako-spring.cocolog-nifty.com/blog/



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寒いけど暖かいライブ 〜あえかさんみちライブ・東川口

2009/12/29 15:41
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8時から10時半くらいまでの約2時間半の「みち(路上)ライブ」。最初はよかったのですが、だんだんと芯から冷えてきて、最後の方はガタガタブルブルでした。
あえかさんも、あの細身の身体でそうとう寒かったろうと思うのですが、最後まで全くそんなことを感じさせず、聴く者の心をポカポカにするライブをみせてくれました。

あえかさんの「みちライブ」、29日まで行われますが、私としては28日がラストの機会なので、はるばる東川口まで行ってきました。時間もお金もかかりますし、何よりとっても寒いのですが、それだけの価値はあったと信じています。

セットリストは以下。

ずっと、ぎゅっと
どしゃぶり雨
秋→冬→春
こげ茶色の影
君なんだもの
回る感情
同じだよね
あと一度だけ
地図
昨日の夜は
メール
丑三つ時の願い事
僕の小さな心と自転車
頑固なLaLaLa
オルゴール
僕の小さな心と自転車
緑の風
君なんだもの


みちライブは最初から最後まで聴く人より、むしろ少しだけ聴く人が多いので、2度歌った曲もあります。私自身、実はあえかさんのファンになって1年以上なのですが、色々な事情で、「みち」を通しで聴くのは初めてでした。

それにしても、2時間半も演奏していると本当に色んな人が来ます。明らかに酔っぱらっているヤツ。何じゃこりゃ、という顔をして通り過ぎるホワイトカラーやオバチャン。「全国1位だって〜〜!」と騒ぎ立てる女の子たち…。
そんな中で、立ち止まってじっと聴いてくれる人が大勢いて、初めて聴いたにもかかわらずアルバムを買っていってくれる方も結構いらしたのは嬉しい限りでした。

時期は年の瀬、世の中は不況。気温も心も懐も凍えそうに冷え込む中、あえかさんの曲に心の底が暖まるものを感じてくれた方が何人もいたのでしょう。


「あえかみちライブ」の情報はメルマガで配信されます。興味を持たれた方、ぜひ下記のあえかさんHPから登録してください。
http://aeka-web.com/pc/index.html
(トップページの左下の方に登録コーナーがあります。)

ブログも楽しいですよ。o(^▽^)o
http://blog.oricon.co.jp/aeka/


1月2日、あえかさんの「歌い初め」ライブが南青山の「MANDARA」というライブハウスで開催されます。対バンは「sola」さんと「BestPartner」さん。開場午後2時、開演2時半です。2月26日のワンマンはチケット完売になりましたが、こちらはまだ間に合うようです。ご都合のよい方はぜひどうぞ。特設サイトはコチラ。
http://innocent-artist.com/mandala_10_01_02/


太陽の生まれる場所
Singing-high Records
2009-09-04
あえか

ユーザレビュー:
いまだからこそ聴きた ...
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マッスルミュージカル公演「ギフト」

2009/12/29 15:31
日体大の発表会が終わった後、渋谷方面に歩いていたら、「まだ間に合いますよ〜」の声。

実は発表会のあった代々木第二体育館からすぐ近くの「マッスルシアター」で行われている、マッスルミュージカル公演「ギフト」が、「この発表会を見た」といえば、通常7,800円のところ3,000円で観られるというアナウンスが会場であったのです。でも時間もギリギリだし、人数も限定だし、とても間に合わないだろうと思って、別に気にせずシアター脇を通ったらこの声。

結構、悩みました。3000円…。かなり痛い。でも今観なければ、たぶん観る機会はないだろう…。時間は迫る…。

結局、単独行動の身軽さ、観ることにしました。


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正解でした。

クリスマスのギフトをモチーフに、男の子と、マリオネットの女の子が展開するストーリーをメインにした構成でしたが、「エ〜ッッ」と思うような大技を、オモチャ箱から飛び出したオモチャを見るように楽しく見せてしまう、そのことに感動する舞台でした。

メインストーリーの間に「モンスターボックス」や「ボディスラップ」などの名物演目が入り、観客を決して飽きさせません。観客が参加する「グルグルマッスル」では、初めてであんまりうまくできませんでしたが、とても楽しめました。

2時間あまりの公演で、最後まで尽きることのないパワー。人間の身体から迸るエネルギーはアートに昇華しうる、と感じました。


マッスルミュージカル公演「ギフト」は2010年1月31日まで開催されています。
詳しくはコチラ。
http://www.musclemusical.com/

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でたらめライブラリー

2009/04/18 15:03
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3月9日のブログでご紹介した演劇ユニット「春の日ボタン」公演「でたらめライブラリー」、行ってきました。

とても気分爽快、楽しい舞台でした。

今回はオムニバスというより、メインのストーリーに色々な人物がからんでいくという展開だったのですが、それぞれのキャラクターが非常によく描き切れていました。個性的なキャラクターはもちろんですが、それに振り回される、どちらかというと普通のキャラの方も性格がよく表れており、「いるいる、こういうヤツ」という感じで、そのことが舞台全体の質を高めていました。

ムチャクチャな人間、マジメな人間、どっちともつかないような人間、色々いるけど、いいじゃん、みんなハッピーに生きていこうよ。
こんな風に思わせてくれるお芝居でした。

この「でたらめライブラリー」、まだ今日・明日の公演があります。
チケットは残り少ないようですが、お時間のある方はぜひどうぞ!
\(^0^)/

ご予約はコチラ、「春の日ボタン」HPから〜。o(^▽^)o
http://www.harunohi.net/index.shtml
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ミュージカル体験塾公演

2009/03/16 01:12
ミュージカル体験塾の舞台『SOS!地球船』、行ってきました。


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ミュージカル体験塾とは、文化放送と劇団ふるさときゃらばんが主催する講座で、世代も職業も動機も様々な塾生に1年間ミュージカルのレッスンを行い、その集大成として公演をする、というものです。

昨年までNHKの朝のニュース「おはよう日本」で気象キャスターをしていらっしゃった橋詰尚子さんのブログからチケットを申し込んだ所、予約を受け付けて頂きました。
橋詰さんは朝5時台から6時台を担当しておられ、私は6時10分頃の外からの中継を、職場に着いて仕事の準備をしながら見るのが一日の楽しみでした。「おはよう日本」を離れられた時は悲しかったのですが、ブログを見つけて見るようになり、今回、その舞台を見る機会に恵まれました。
ちなみにミュージカル体験塾は今年で10年目ですが、橋詰さんは第1回からずっと参加されています。

場内は撮影禁止だったので、写真はチラシと会場のC.C.Lemonホールです。このC.C.LemonホールはNHKの近く、渋谷区役所前の時計塔のすぐ裏手にあるのですが、この時計塔の下から、橋詰さんはよく中継をされていました。懐かしくて思わず撮ってしまったのが3枚目です。

物語は、インド洋に浮かぶ小さな島国「モルバル」と、過疎に苦しむ日本の山村で展開します。モルバルは自然豊かな美しい平和な島でしたが、地球温暖化による海面上昇と高潮で、一つの島が水没してしまいます。その島に住む人たちは日本に移住し、支援者の助けを借りて、ある山村で、荒廃した田畑を耕し直して暮らすことになります。
故郷を失い、慣れない土地で慣れない仕事をするモルバルの人々に、数々の困難が降りかかってきます。でも彼らは、みんな一丸となって、明るく困難に立ち向かっていきます。そんなモルバル人たちに接して、山村の人々も変わっていきますが、特に若者たちは、自分たちの故郷には豊かな恵みがあるのに、それをないがしろにしてきたと気づかされます。そしてモルバル人と村人たちは、ともにその山村で生きていくことを誓うのでした。

ミュージカルというものを見るのは、ほとんど初めてといってもいいくらいでしたが、思っていたよりファンタスティックなものだと感じました。
「歌」と「芝居」、どちらも架空の世界です。特にシナリオに関しては、「そんな訳ないよ」という突っ込み所が多々あったというのが正直な感想です。(あれじゃ不法入国だし…。)でも、「歌」と「芝居」がミックスし、その相乗効果でしょうか、何か底知れぬパワーを感じさせるものが、この舞台にはありました。ストーリーの難点をを突っ込むよりも、むしろそのパワーを現実世界にフィードバックし、「生きる力に変えよう、現実を何とかしよう」という気持ちにさせられたのです。

橋詰さんの役どころは、ジャナというモルバル人の少女で、ひいき目でなく、劇全体の鍵を握る大切な役でした。特に凄かったのは劇後半の長科白。
せっかく耕した水田がイノシシに荒らされ、対策として山林の下刈り(林の下草や灌木などを切って手入れをすること)を行うことになったモルバル人たち。その作業の最中、それまで船の中では日本語の勉強を提案し、村人たちとも真っ先に仲良くなったジャナが突然泣き出します。驚いた周り人たちにジャナは…。

自分はツバメに憧れていた。冬になれば南に帰るツバメになって、あの美しい故郷に飛んで帰りたかった。でも今、みんなで力を合わせて、山を自然と人とが共に生きられるように変えていっている。そのことが嬉しい。嬉しさが体からあふれて涙になっているんだ。

青い海とサンゴ礁の豊かな美しい故郷。モルバル人なら帰りたくないはずはありません。その故郷は失われてしまった。悲しみは図りしれません。でも、モルバル人たちは、人と人との絆をそのまま持って日本に来ました。そしてみんなが力を合わせて、困難に立ち向かいました。
日本の山村には、モルバルとは違った形での、人と自然がともに生きる姿がありました。一度は失われかけたその姿を、モルバル人たちは力を合わせることによって、取り戻していったのです。ジャナはそれが嬉しくてならなかったのです。(と、私は感じました。)

この科白、いわゆる「ガチヤバ」でした。もらい泣きしそうになりました。

ミュージカルに接する機会はこれまでなかったのですが、こういう素晴らしい文化に接してこなかったのは残念でなりません。これから、何とか機会を作って、ミュージカルにも足を運んでみたいと思います。
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2009/03/09 00:31
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2008/11/16 22:27

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