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zoom RSS ミュージカル『レ・ミゼラブル』 〜里アンナさん出演〜

<<   作成日時 : 2013/04/26 14:06   >>

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帝国劇場 ミュージカル『レ・ミゼラブル』。

4年以上前から応援している歌手・里アンナさんがファンティーヌ役で出演しています。
幸いなことに、25日のプレビュー公演を鑑賞することができました。

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映画の『レミゼ』とシンクロさせた訳でもないのでしょうが、ジャンバルジャンがガレー船で苦役を強いられる場面から始まった舞台。
映画よりもさらに展開が早い感覚で、あっという間に司教様と出会い、ジャンバルジャンが回心。
その後すぐ、アンナさん演じるファンティーヌが舞台の中心に登場しました。


ファンティーヌは運命に翻弄される薄幸の女性。
軽薄な男に騙され、未婚の母として娘コゼットを出産。そのコゼットをティナルディエ夫婦に預け、「マドレーヌ氏」となっていたジャンバルジャンの工場で働くのですが、腹黒いティナルディエは「コゼットが病気だ」などと嘘を言ってたびたびファンティーヌから金を詐取。ささいなきっかけから工場も解雇された彼女は、騙されているとも知らず、コゼットのためと信じて金を作るため、髪の毛を売り、歯を売り、最後には身体を売るようになります。
原作ではこの経緯をかなり長い文章で説明しているのですが、映画でも舞台でも、そんなファンティーヌの悲しみを歌で表現しています。
映画の『レミゼ』での、名優アン・ハサウェイの歌はご記憶の方も多いと思います。
舞台の方では、この歌が歌われています。

http://www.youtube.com/watch?v=CdOXvgsIbWo

今公演でのファンティーヌ役はアンナさん・知念里奈さん・和音美桜さんのトリプルキャストですが、この映像で歌っているのはアンナさんです。


帝国劇場の大舞台。
工場での大勢のシーンの後、他の役者さんはみんな退場し、アンナさんだけが舞台に残ります。1500人の観衆の前で、複雑な事情を抱える女の想いを、1人で、わずか1曲で伝えなければなりません。アンナさんは歌手としてはキャリアがありますが、ミュージカル出演は全く初めて。
「どうなるかなぁ〜〜」と内心ハラハラしながら見ていたのですが…。
そんな心配は必要ありませんでした。
舞台では、かつては希望に満ちあふれていたのに、人の悪意に次々と弄ばれ、どん底に身を落とさざるを得なかった「ファンティーヌ」が、その悲哀を切々と歌い上げていました。悲哀、といっても泣き崩れる訳ではなく、凜とした歌声で、聴く者の心の壁を突き破る強さを兼ね備えていました。
原作でヴィクトル・ユゴーが何章も費やして表現し、映画ではアン・ハサウェイが歌ったファンティーヌの想いを、アンナさんの「ファンティーヌ」は観客に直接、語りかけてきました。独唱が終わった後、会場は拍手の渦でした。


さて、物語はこの後、ファンティーヌは事情を知ったジャンバルジャンに助けられるものの身体は回復せず病死、ジャンバルジャン自身も「マドレーヌ氏」からジャンバルジャンに戻り、ファンティーヌの想いを受け継ぐ形でコゼットを引き取って育てるものの、やがて時代は激動期に…、と展開していきます。
舞台は映画以上に時間が限られていて、展開が非常に早く、ストーリーを全く知らないとちょっとキツイかな、という気もしました。それでも、それぞれのキャストの好演と巧みな演出、そして映像も駆使した舞台装置によって、『レ・ミゼラブル』の世界が存分に表現されていました。元々複雑な話ですから、何がどうなって、ということは伝わりにくかったかもしれませんが、それぞれの登場人物の生き様は伝わってきました。

アンナさん以外では、エポニーヌ役の平野綾さんの好演が光りました。マリウスに恋しながら結局コゼットとの仲を取り持つという、とてもティナルディエ夫婦の娘とは思えない行動をするエポニーヌ。その存在感が、舞台の後半で、一際大きく感じました。

原作ではどうにも共感できなかったジャベルやアンジョルラスも、それぞれ川口竜也さん、上原理生さんの好演により、共感はしないまでも、その生き方を認めることができました。

ジャンバルジャンを演じた吉原光夫さんの演技は圧巻でした。数奇な人生を強靱な気力と体力で乗り越えてきた彼ですが、コゼットをマリウスと結婚させてしまうと別人のように老いさらばえ、最後はファンティーヌに迎えられて昇天します。
憎しみに燃えた元徒刑囚、温厚な市長、追われる身ながらコゼットを守り育てる父親、マリウスをバリケードの中から救い出す超人的な力持ち、そして自らの役割を果たした老人と、到底同一人物とは思えない変化を遂げるジャンバルジャンを、吉原さんは、その変化に応じながらも、一本のしっかりした軸を持って演じておられたように感じました。

原作でも映画でも、ジャンバルジャンが昇天するラストシーンは心に迫るものがあったのですが、舞台もそれに勝るとも劣らないものがありました。アンナさんを応援するために行った舞台でしたが、素直に感動しました。


終演後、アンナさんのご厚意により、楽屋でご挨拶することができました。
里アンナさんは奄美大島出身の歌手。3歳で奄美島唄(民謡)を始め、数々のコンクールで優勝。あの元ちとせさんをして、「あの子が歌い出すと手も足も出ない」と言わしめるほどの力を示します。18歳で東京に移り、ポップス歌手として活動。初期の頃は完全にポップス1本でしたが、次第に奄美の言葉で歌詞を書いたり、島唄を弾き語りで歌ったりと、故郷・奄美の要素を取り入れていきます。
昨年までは都内を中心に小規模なライブを行っていましたが、その歌唱力が認められて『レ・ミゼラブル』ファンティーヌ役に抜擢、現在に至っています。
http://ingel.jp/satoanna/ (里アンナさん公式サイト)

楽屋に伺うと、よくライブで見ていたのと同じ、いかにも南国育ちな、快活で屈託のないアンナさんがそこにいらっしゃいました。
「素に戻ってますね〜」と言うと、「もう『ファンティーヌ』じゃないですから」と笑っておられました。
そういう時間も必要なのでしょうね。o(^▽^)o

歌手としての経験は長く、海外公演など大舞台にも出たことのあるアンナさんですが、ミュージカルは初挑戦、演技の経験は全くなかったことから、稽古ではずいぶん葛藤があったそうです。公演が始まってからも、それは続くことになると思います。
しかしそうやって葛藤しながら、「アンナファンティーヌ」はより一層迫真のものとなっていくのだと思っています。
今回はプレビュー公演でしたが、本公演でもう一度見たいと思える舞台でした。


ミュージカル『レ・ミゼラブル』は東京の帝国劇場で7月10日まで、この後8月に福岡、9月に大阪、10月には名古屋と続きます。ただ東京公演は、現時点でかなり席が埋まってきているようです。
原作を読んだことがあるという方、映画でご覧になった方、ミュージカルがお好きな方、ぜひオススメです。チケットのお申し込みはお早めに!!
http://www.tohostage.com/lesmiserables/index.html (ミュージカル『レ・ミゼラブル』公式サイト)

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